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第1話 雑な応対
真っ白。
真っ白な部屋だ。
上も白、下も白。
右も左も近くも遠くも、一面が白い世界。
その空間で汚点の様にポツリと存在してる僕は、酷く場違いな存在なんだろう。
そして目の前には、もう一つの異質な存在と言える何者かがいた。
この世界にはたった二人しか居ないのに、ほとんど口を聞いていない。
僕は何度か話しかけたけど、全くと言っていいほど相手にされなかった。
今も足をパタパタさせながら寝転がって、何か書物を無言で読み進めている。
ここが何処なのか気になって何度か聞いてみたら、
「るっせえんだよクソボケカスが! こっちは今休憩中だゴラァァ!」
そんな怒鳴り声を返されて、つい涙目になってしまった。
こんなに泣きたくなった気持ちはいつぶりだろう。
しばらくすると甲高いピピピピなんて音が聞こえた。
ん、鳥かな?
それにしちゃ何の生き物もいないようだけど。
その音が聞こえると、目の前の人物は腰をトントン叩きながら起き上がった。
「あぁーダリい。働きたくねえ腰いてえークソ」
短時間で愚痴を散々に詰め込んで、その人物は立ち上がった。
そして居住まいを正して、咳払いをしてからこう言った。
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