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そんなことないわと謙遜した美和が「おやつを食べましょう。飲み物を出すから適当に分けてね」といいキッチンへ行くと、北原穂香が小声で私だけに聞こえるように言った。
「美和さん、お招きするのが好きなのよね。広くてきれいな家ですものね。」
そこには北原穂香の仄暗い気持ちが含まれていたはずなのに、私はそれを見抜くことが出来なかった。
大人だけでおしゃべりを楽しみ、子供同士は目の届く範囲で遊んでくれるので、とても楽で純粋に楽しかった。その上、メンバーとより打ち解けることが出来たので、またこんな機会があればいいのにと思った。
「ねえ、ママ。もう終わりなの? 私たちもう少し遊びたいのになあ。」
夕飯の支度をしなければならないので、そろそろお暇します。と使ったグラスやお菓子の包装をまとめてゴミ箱へ入れていると子供たちが残念がった。
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