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柊介の自宅に着くと先に部屋に行くように促される。
何度も来た殺風景な部屋に沙良は少し苦笑しながら近くのクッションに座る。
『…好きな人が人間じゃなくても…気持ちは変わらない?』
答えを求めないその問いは心に深く残った。"誰も好きにならない"と言った柊介の理由の一端を見た気がした。
「…どんな姿でも、好きだよ。」
(だけど、目の前にしてないから思うだけなのかもしれない。)
思い悩んでいるとドアをノックする音が聞こえて扉を開けると柊介が両手いっぱいに必要なものを抱えてたっていた。
「言ってくれたら手伝ったのに…」
「そんなに多くないから大丈夫だと思って。」
さっさと手際よく準備していく柊介に軽くため息をついてコップにジュースを注いでいく。
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