プロローグ

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それは、2年前の雪の降るクリスマス。 中学2年の高梨 沙良(たかなし さら)は幼なじみの本城 柊介(ほんじょう しゅうすけ)を公園に呼び出した。 「ゴメンね、呼び出して。」 「誕生日にどうしたの?」 お互いクリスマスに生まれた2人はいつも一緒にいた。 "幼なじみ"の関係から進みたくて沙良は敢えてこの日を選んで想いを伝える。 「…伝えたいことがあったから…。柊介のことが好きです。付き合ってくれますか…?」 意を決した沙良からの思いがけない告白に一瞬息を飲んだ後、柊介の出した答えは… 「…ゴメン、俺は誰も好きにならない…」 _____否定の言葉。それは沙良の心に深く突き刺さった。
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