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日差しが温かくなった春休みのある日。
部活が終わった沙良が体育館を覗くと、バレー部がちょうど片付けをしていた。
(もうちょっと時間かかりそうね…)
踵をかえして校門に向かおうとした時、後ろから声をかけられた。
「沙良!」
振り返ると片付けの終わった柊介が沙良を見ていた。
「柊介…。片付け終わったんだ。」
「今終わった。着替えるからここで待ってて!」
返事を返す間もなく柊介は更衣室に走り去る。その様子を見ていた颯太が苦笑する。
「高梨、柊介とデート?」
「ちょっと人と会う用事。」
少し沙良は素っ気なく答える。未だに颯太には苦手意識があった。
「二人とも名前で呼ぶようになったんだな。」
「付き合いはじめたこと広まってたからね。」
当初は恥ずかしさもあり、二人でいないようにしたのだがいつの間にか広まってた為、お互い開き直ることにしたのだ。
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