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事の発端は期末テストの結果発表。
沙良の耳に入ってきた噂だった。
「本城くん、期末全教科1位だってー」
「え、本城くんが??何があったんだろうね。」
普段の柊介の成績は真ん中ぐらいで満点を取ることはなかった。それが今回は全教科1位で噂が出てもおかしくなかった。
「沙良ー、本城くんに勉強教えたの??」
「教えてないよ…。」
千鶴に問われ沙良はため息をつきながら否定する。ちなみに沙良の成績は上から30番以内だ。
「じゃあ、本城くんが頑張ったのね。スゴいね、頭いいんだ。」
「みたいだね、あたしも初めて知ったよ。」
なんとか話を合わせた沙良だが心にはある疑問が浮かんでいた。
(柊介…いったいどうしたの?今まで、本気出さなかっただけ?でも…)
柊介の性格を考えると有り得ないことだがそう考えないと辻褄が合わなかった。
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