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************** 柊介と合流してクリスマスの街を少し間を開けて並んで歩く。 手が届きそうで届かない距離が沙良にはもどかしかった。 「ケーキは用意してくれてるんだっけ。」 「あぁ、母さんがはりきって作ってた。」 「楽しみだな。おばさんのケーキ。」 柊介の両親は洋菓子店を営んでいて、昔から誕生日には手作りのケーキを作ってくれていたのだ。 「…いつまで一緒に祝えるのかな。」 ボソッと沙良が呟いた言葉を柊介は聞き逃さなかった。 「やっぱり…辛い?」 「友達でいて、って言ったのはあたしだよ?でもいつかは恋人が出来るし、そうなるとお互いその人と祝うから。」 街のイルミネーションを見つめながら沙良は困ったように笑う。自分で言った台詞に心が痛んだ。 (…恋人なんて出来るのかな。) 「…沙良は…」 「…え…?」 「…好きな人が人間じゃなくても…気持ちは変わらない?」 そう疑問を投げた柊介の眼が金色に光った気がしたのだった。
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