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通路を渡ると、結構な頻度で右手を左胸につけて礼をしてくる人たちがいた。
「ナニコレ・・・」
「僕の親衛隊さ。笑っちゃうよね。」
小声で教えてくれた
「おっと、こんなにくっついちゃアレだね。物の怪よりも怖いし。」
「聡?」
「気にしない。」
聡は1人に声をかけた。
「おはよう。今日も元気にいこうね?」
「は、はいっ!」
頬を赤めさせる少年。すぐに去ってしまった。
「親衛隊って・・・」
「ファンクラブだね。僕と信玄、あと、人気投票で選ばれる生徒会。憧れの人ができると親衛隊は結成される。僕と武田は中等部からエスカレーターで来て、人気があったらしい。高校で親衛隊が爆発したのさ。中等部では禁じられてるから」
「信玄にもいるんだ・・・」
「うちの子たちからの情報によるとサインがあってね。左胸に手を当てるのが僕。右胸に手をあてるのが武田だよ」
「そうなんだ。すごいね。」
(孔明、聡、俺は先に一番奥のテーブル席に座ってる。)
((了解!))
食堂に近づくとサインの人々は増えていく。
「ねぇ、聡。」
「今は、委員長って呼んでた方が利口かも。」
不思議に思った孔明だったが後で知る事となる。
その時。
(うざったくてしょうがねぇ!早くこれないか孔明!孔明だけでも。)
「何が起きてるんだろう」
「きっと、孔明がいないから、ここぞとばかりに会話してるんだろう?」
食堂に入る
「江渕様、おはようございます。」
「やぁ、おはよう。」
「江渕様だ」
がやがやしはじめた
「何アイツ、江渕様にべったりじゃん」
「沖田だよ」
「武田様の?」
「困ったね、孔明。とりあえず、ごはん、ごはん。」
「僕、無事に帰れる?」
「帰れるんじゃないかなぁ?自信ない。」
朝食は140種類以上のバイキング。
「うわぁ。すごい。」
「毎朝、こうさ」
2人はバラバラになり取りに入る。
「信玄の席は・・・あそこか」
少女顔の少年たちでいっぱいでキラッキラしている。
50音順の下敷きを持って会話する信玄がいた。
その光景に思わず笑いが込み上げる。
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