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☆(天くん視点)
今日は久々のオフ。今日はこっそりと陸の出てる雑誌を買いに行こう。
(ピロロロ...ピロロロ...)
なんてタイミングの悪い...。誰?楽だったら無視しよう。
「やっぱり楽...」
無視していれば、またすぐにかかってくる。
イラついて、思いっきり電話をぶった切った。
が、まだ諦め悪くかけてくるので、仕方なく出てやる。
「なに?」
『なにがなに?だ!!思いっきり電話をぶった切り続けやがって!!』
「僕、暇じゃないんだけど」
『どうせ七瀬の雑誌でも買いに行くんだろ?
ちょっと俺んとこにてきてくんねー?』
わかってて言うのか...?
「わかってるなら、なんで誘うの。
買って帰ってから、雑誌読むから忙しいんだけど?」
『だから、ちょっと俺んとこ来てくれって言ってんだろ!!
七瀬が...』
「すぐ行く」
陸がなんで楽の家にいるのかは置いといて、楽がめちゃくちゃ焦ってたのはわかったから、何かがあったのはわかった。
(ピンポーン......パタパタ...ガチャ!)
「よく来た、天!!助けてくれ!!」
「何があったの。とりあえず中入れて。目立つ」
「あ、悪ぃ。入ってくれ」
相変わらず、嫌味なくらい金持ちの部屋だなって思う、シックな部屋。
モノクロで統一されている。イメージを堅実に守りすぎじゃない?
リビングに行けば、何故か陸がソファーに突っ伏して泣いていた。
ギョッとして近寄れば、うぅ...としゃくりあげていた。
「陸...?」
「え、て、天にい?!」
「こら、擦らないの。目、腫れちゃうでしょ」
「天にい、なんで楽さん家にいるの?」
「呼ばれたの。何があったの?」
聞けば、和泉一織と喧嘩して、寮を飛び出して来て泣いてたら楽が捕まえてくれたらしい。
よくやった、楽。
「お互いに売り言葉に買い言葉だったみたいだけど。陸、ちゃんと謝れる?」
「多分...」
「...なら、送ってってあげる。どうせ帰らなきゃいけないから」
そういえば、陸は天にいとデートだ...///と、可愛らしく言ってくれた。
楽、ほんとによくやった。
その後、陸を寮に送って言った帰りに本屋で雑誌を買って帰った。
家でゆっくり読み返しながら、陸の可愛さについて日記に書いてから、僕は眠った。
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