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「そうか、一之瀬、先鋒行けるか?」
「……はい、頑張ります」
「いいか、最初は剣道対剣道だ。一之瀬は合氣道より剣道のほうが慣れているし、このほうが勝つ確率が高い」
「はい」
返事をするかなた。
「次はマサル」
「よし来た!」
「お前は、その体格を利用して接近戦だ。相手にいい打ち込みをさせるな。隙を見て投げ技に持っていけばなんとかなる」
「部長とは言え、相手は女子。少しは手加減した方がいいかな?」
「結城先輩は実力者です。男子部員にも勝つことがありますから」
「そ、そうなんだ」
かなたの言葉に少しビビるマサル。
「そして中堅がハジメだ」
静かに頷くハジメ。
「とにかく引き分けでもいいから時間いっぱい使って、相手の隙を狙え」
「分かった」
「次、副将は長尾」
「俺が副将……」
「そうだ。お前は一番太刀取りの稽古をしてきた。中堅戦まででとにかくアイツらのスピードに目を慣らせ。面を打たせてうまく投げに持って行くんだ」
「自信無いけどとにかくやってみるよ」
「大丈夫、お前なら出来るさ。後は大将の俺に任せておけ」
こういう時の亮って、リーダーシップが有ってホント頼もしいよな。
俺も見習わないと。
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