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電車の中は帰宅ラッシュ時間ともあって人が多い。
必然と課長と体を密着させる形になり、私の心拍は上昇する。
至近距離が0の状態だからか、先ほど汗をかいていたとは思えないほど、課長のいい香りが鼻を擽る。
「すみません、課長。スペース大丈夫ですか?」
数分前の会話が無かったかのように、平静と話し掛ける。
「私は大丈夫よ。それより高橋さんの方こそ大丈夫?小さいから心配だわ」
低身長を気にしている私に一言余計な言葉があった気がするが、聞かなかったことにしよう。
何とか足場を確保してバランスを取る。
お互い掴まる所も無いため、電車が揺れる度に課長との体は密着し、半ば私の体が課長に寄り掛かるようになってしまった。
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