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5.勉強会(後編)
「優木さん、……可愛いね」
中クンが突然、ボソリと呟く。
昼食後の休憩の時。
優哉と咲希ちゃんは使い終わった食器を片付けるためキッチンにいて、部屋には私と中クンだけだ。
な……、何をいきなり言い出すかと思えば……///。
「あ、ありがとう」
とりあえず、お礼は言っておく。
「優木さんは彼氏とかいるの?」
「え? あ、いないです……今のところは」
「今のところは……?」
「あ、いえ、何でもないです。ついはずみで出た言葉なんで気にしないでください」
「じゃあ優木さん、……俺と付き合ってください」
――――――?!
エエェェーーー!
もしかして、胃袋を掴んじゃった?
「……あの……それは……」
無理です。中クンのこと何にも知らないし……
「中くんと結、何話してるの?」
咲希ちゃんがキッチンから戻って来た。優哉も少し遅れて来た。
「……俺が……その――」
「何でもないよ、何でもないから」
私は必死にごまかした。でも、どうして私がごまかさなきゃあいけないんだろう?
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