☆彡 パンドラの真実

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「小枝子さん、送ります」  音無さんが立ちあがった気配で、私達は顔を上げた。  どうやら、しばらく放心していたみたい。   師範も目を覚ますかのように、自分の頬を両手で何回か叩いている。  小枝子さんは、音無さんにお礼を言ってから 「結婚したのは本当なの。夫がホテルで待ってるから、一人で帰ります」  幾分しっかりした口調でそう言って 「今までのことも、今日のことも夫は知らないの。  墓場まで持っていくつもりだから、心配しないでください。皆さんにも、もうお会いすることはないかもしれないけど、どうか光をよろしくお願いします」  そう締めくくり綺麗にお辞儀した後、事務所を出ていった。
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