★ 明子さんVS谷木さん

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「で、もちろん、彼女に会うんだよな?」 「明子さんですか? そうですが……」  俺の少し怪訝になった顔を見て、更に嬉しそうに言う。 「じゃあさ、俺もお前と一緒に青国行くから。  お前の彼女にちょっと用があってな。  きっと、向こうも俺に会いたいだろうし……」 「なっ、なんで、彼女が谷木さんに会いたがってるって、知ってるんですか!?」  俺が声を荒げてそう言うと、谷木さんは眉毛をあげて俺を見た。  それから、嬉しそうな顔をして「やっぱ、俺がイケメンだからか?」なんて、モデルみたいな立ちポーズを決めて見せた。 「洒落になりません、って!」  谷木さんと明子さんが知り合いでも不思議はないけど、今までそんな素振りなかったよな……。いやでも、もしかして、俺の知らないところで連絡を取り合ってたりして……。  「ばぁーか!」 「いでっ!!」  俺が良からぬ想像していると、谷木さんの声と共におでこに激痛が走った。  おでこを抑えて涙目になっているっていうのに『デコピン』の指のまま、ニヤニヤしている。 「とりあえず、会えば分かるよ。この際、向こうの情報とこっちの情報を共有した方がいいだろう、という話だよ」  そう言って前を歩く。 「ほら、レディを待たせると、嫌われるぞぉ~」  俺は、痛むおでこを摩る手を止めて 「ちょっと、谷木さん、どういう意味ですか? 説明してください!」  急いで谷木さんの後を追って、道へ出た。
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