40人が本棚に入れています
本棚に追加
音無さんとの電話を叩き切って、私はすぐさま、泉さんの携帯に連絡した。
案の定、当たり前のように留守を伝えるアナウンスが流れた。
だから、大声でメッセージを吹き込んだ。
『何があっても、光を連れて帰って来て!!
じゃないと、絶対に、許さないからっ!!』
☆彡☆彡
今日ノートの話をしようとした時の、光の顔に浮かんだ痛々しい傷跡。
アレを見れば、もう何も聞かなくてもわかる。
どれだけ光が傷ついたのか……。
だから、私はあえて話をそらし、光の口からは語らせなかった。
きっと、追々見えて来ると思う。
例の書類が事の発端だ、ってことは分かっているのだから……。
その時、光を支えればいいんだから。
最初のコメントを投稿しよう!