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「そのショーの観客って、全部で何人いたのかしら?」
明子さんが、ポツリと質問した。
「日本人と日系人、もしかしたら野次馬で他のアジア人が混ざっていたかも知れないけど、全部で20人ほどいたらしい」
「そう……」
歩をゆるめない明子さんの手を掴んで、驚いて見上げた顔に、言おうか言わまいか戸惑いつつ、口にした。
「そのストリッパーの写真を大量に持っている人物がいたんだ。
人物の名前は、言えないけど。その写真……、宝田さんに……」
「似てるの?」
明子さんが俺の言葉を遮って、引き継いだ。
俺が黙って頷くと、そうなの……。と呟いてまた前を向いた。
階段を上りきり、廊下を歩く途中。
「もしかして、それ、谷木さんからの情報?」
そう言って、暗い笑顔を俺に向ける。
「い、いや。そうじゃないよ」
俺は咄嗟に否定した。
本当は図星だったけど……。
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