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★★★
俺の横の女性と、目の前の男性の睨み合いがすごい。
火花がバチバチ音を立てているのが聞こえるようだ……。
「あー、真田教授、今日は先日の件の続報でして」
俺は軌道を修正しようと、口を開いた。
真田は、鋭い眼光のまま俺を見据えてくる。
俺にガン飛ばすのは止めてくれよ!
「あ、あのですね。例の事件ファイル、不要になりました」
俺は声なき声で文句を言って真田を見据え、要件をズバリ投げかけた。
真田は一瞬驚いた顔をして俺の顔を見た後、明子さんを見遣る。
「ほう。もう興味が無くなった。――ということかな?」
そして、インチキ臭い微笑みを明子さんに向けた。――って言うか、話してるのは俺なんですけど!?
俺は憮然とした。
ここでも蚊帳の外に追い出されたらしい。
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