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『大学が忙しくなったので、すみません、今までの半分くらいのシフトでお願いします』
と、森さんに頭を下げたのが2週間前。
その時は『大学生だもの、学業第一よね~』なんて、物わかりのいい大人の顔にすっかり騙された!
シフト半分でも、相原先生の担当って…。フルで入る雑用の倍は疲れるんですけど?
早速、森さんにクレームすると『あら、大丈夫よ~。相原先生ね、最近忙しくないし、ちゃんと出来る作家になってきたから~』なんて、シラッと言いやがって!
どこが、できる作家だっ!
(確かに、最近は、あんまり忙しくないかも……。これ言うといじけるから黙っておこう……)
「プロット持ってきて当然です。
この間お邪魔した時、全然できてなかったですしね!
約束の締め切りは昨日だったわけですしね!」
もう! こうなったら、とことんやりますとも!
「2番会議室借ります~。
さあ、相原先生、プロット詰めちゃいましょうね! 今日は帰れない覚悟でいきましょう!」
「ひぃ~!」
小さく悲鳴を漏らす目の前のやさ男に、にっこり微笑んだ。
たぶん、いや絶対、黒天使の微笑みで……。
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