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★★
『よし、じゃあ、早速行くかっ!』
目をキラキラさせて、俺に紙袋押し付けて出口に向かう谷木さんを、俺は追いかけた。のが、ほんの一時間前。
胸をツンツンされて『あ・の・ひ・と」なんて言われて、ドキドキした俺のハートを返せっ!!
連れてこられたマンションに俺を押し込み、佐藤さんをちゃちゃっと紹介して
『じゃ、詳しいことはあいつから訊け、なっ?』
二指の敬礼で『じゃあな!』って、颯爽と出て行った谷木さんの後ろ姿に呪詛を投げつけてやりたかった……。(できるわけないけど……)
そんなわけで、佐藤さんと二人きりの長い張りこみが始まろうとしている。
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