☆彡 相原先生って…

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 私が苦笑して、そのバカップルの顔を思い浮かべていると、まるでその映像が見えたみたいに、相原先生が吐き捨てるように言った。 「だいたい、宝田さんは狡いよっ」 「はい? 何が?」 「だって……、響は最近仕事ばっかりで……、しかも宝田さんの顧問弁護士なんかになって……。  結局、響にとって宝田さんが一番大事な人なんだ……」  いじけてるなぁ。まっ、気持ちもわかるけど。  音無さん、光にはやけに過保護だからなぁ。  特に顧問弁護士になって『宝田家の書類』とやらに関わってからは、私でも呆れるくらい光の心配をしている。  それくらい、その書類の影響が大きいという事なんだろうけど……。  零れそうになる涙をこっそり拭っている相原先生が、さすがに健気に感じて、仕方なく声を掛けた。 「音無さんにとって光は、妹以上の存在ではありませんよ。  先生は恋人なんだから、もっと自信持って。我儘言ってもいいんですよ?   初心にかえって、酒飲ませて襲ってみたらどうですか?」 「初心にかえって酒飲ませて? そっか……。  ――そうだよね。うん!   中山さん、ありがとう! 俺、今夜にでも襲ってみる!   よーし、そうと決まったら、仕事終わらせるぞぉ~!」  俄然張り切り出す相原先生。  えっ? 本気にしちゃった?  なんか、また変なスイッチ押しちゃった、よね? 私……。
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