★ 俺にできること

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「よう~、泉どうだった?」  デスクの上のPCと睨みあっていると、谷木さんの声と腕が俺に絡んできた。 「あー、まあ、とりあえず……、協力してくれることになりました」 「おー。そうか、そうか、でかしたなぁ、お前!   あの泉がよく協力するって言ったじゃん!」  谷木さんは嬉しそうに俺の頭を撫でまわしたけど、俺は苦々しい思いでいっぱいだった。  俺は、何もしていない……。  泉の協力も、結局は明子さんの一喝と、宝田さんの意思と、泉兄の案があったからだ。  俺は、結局最後まで『子供(ガキ)の使い』だった。 「で?――これはなんだよ?」 「あぁ、これはまあ、計画書といいますか……」  俺ができることなんて、こんなことだけだ。  谷木さんはPCを覗き込んだまま、マウスを操作した。
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