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『資料室』という名の『秘密の報告部屋』に入り、部屋の中央に置かれた対面式テーブルに、俺たちは着席した。
谷木さんはテーブルの上に投げ出した腕を組んで、前のめりになった。
そして、俺を上目づかいに見ながら口火を切った。
「順序だって、説明するとな。
お前が計画書を完成させて、俺はすぐに泉部長のところに持って行った。
そして、俺たちの計画を説明した。
けどな、泉部長の答えは、ただ一言『ロバート松岡には手を出すな』だ」
「はあ~?」
横から泉が素っ頓狂な声を上げた。
「しかも理由を聞いても、黙ってやがって。『奴の事は諦めろ』ときたもんだ」
「それで? 今まで姿くらませてたくらいですから、何かわかったんですよね?」
泉が早口で詰問すると、谷木さんは大きく頷いた。
「あぁ。あいつには、厄介なバックがついていたんだ……」
そう苦々しく呟いた。
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