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☆彡☆彡☆彡
「ピンポーン」
10時ピッタリに、木目の大きなドアの横についているチャイムを押すと――。
わあ、当たっちゃった? ――対応に出たのは泉さんだった。
「音無さん、もしかして……、げっそりしてる?」
「はい。……どうしたんですか? あれ……」
私が小声で尋ねると、泉さんも声を潜めて聞いてきた。
「やっぱりね~。くくっ。ふふっふっ」
笑いを堪えようと思うんだけど、口の端から声が漏れる。苦しい……。
思わず、泉さんの腕を掴んで廊下に逆戻りした。
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