★ 谷木さんVSロバート

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「さぁーてと。【バタフライ】のことも聞いたし。そろそろ、本題に入ってもいいか?」  谷木さんが腰に手を当てて、ロバートに向けて話し始めた。 「本題、って谷木さん、BHについてはCIAの方で…」 「いずみぃ~。俺さぁホントはBHとか、あんま興味ないんだわ」  谷木さんが振り向く泉の言葉を遮るように、その肩に両手を置いた。 「なっ!! なに、言ってっ!」 「まあ、まあ、落ち着けって。お前はじっとしてりゃあ、いんだよ」  谷木さんの爆弾発言に狼狽える泉の耳元で、低い声が囁いた。  その声はモニターからじゃなくて、泉の内ポケットに入っているインカムから聞こえる。  俺は急いで片耳についていたイヤフォンを外し、スピーカー機能に切り替えてモニターの隣に立てた。 「谷木さんの様子が変です。佐藤さん、何か知ってるんですか?」  そして、さっきからめちゃめちゃ渋面を貼りつけている佐藤さんに尋ねた。
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