☆彡 帰り道

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「それはですね、狭山からのアドバイスだったようですね。  親衛隊に入ると、光さんの情報が入手可能になるそうです。  あの日クラスコンパが行われることは、親衛隊なら誰でも知っていたようですし、もちろん光さんが参加する旨もゆき渡っていました。  全くもってストーカー並の情報網ですよね……。けしからんっ!」  淡々と説明しながらも、最後は憤慨する泉さん。 「それ、泉さんが言う? あの最新携帯、音無さんに返すように言おうかしら……」  チラリと横目で睨んでそう言うと、シャキッと背筋が伸びて「あぁ~! そ、それは、勘弁しください~」と両手を合わせて小さくなった。  光の事になると、急に中学生並に扱いやすくなる泉さんがおかしくて、私は本気で笑ってしまった。 「な、なんですか?」  まだ何かあるんですか!? って言いたげな顔で私を見るから、私は首を振りながら 「何でもないわよ。何だか恋する中学生みたいで、可愛いな、って思っただけ」  そう言うと、案の定めちゃめちゃ不満そうなジト目を向けてきた。 「まあまあ、そう拗ねないで。褒めてるのよ、これでも」  本気で言ってるのに、まだ不満そうな顔をしている。  仕方ない……、ジョーカー出すか……。
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