☆彡 芳樹医師

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 その夜、久しぶりにあの夢を見た。  最初はモハメドと楽しくおしゃべり……。  そこへ銃を持った男たちが押し入り、モハメドのお父さんが撃たれる。  私が悲鳴をあげると、モハメドが私を守るように抱きしめた。  そして始まる銃の乱射。  ウイスキーの瓶が次々と割られ、むせ返るようなウイスキーの香りが店内に充満する。  私は血を流すモハメドの名前を叫び続けた。  するとそこに人陰が現れた。 『早く! 救急車をっ!』  顔を上げて助けを求めると、目の前にはリョウが立っていた。  裁判の時のリョウだった。  そしてまた銃が乱射される。  激しい銃声と悲鳴の中、何の感情もない顔で私を見ている。 『リョウ、危ないっ! 撃たれちゃう! 逃げてっ!!』  叫んで教えてあげたいのに、声が出ない。  苦しい! 声よ、出て! 早くっ!!
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