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『小枝ちゃんにも立ち会って欲しかったから、日にちを調整して……。
来週の日曜日になったの。明子、大丈夫?』
来週の日曜日……。私は少し考えて、手帳を取り出し確認した。
『うん、大丈夫。朝から晩まで一日中、光の傍にいられます!』
緊張した顔をしている光に、そう高らかに宣言したら
『よかったぁ。ありがとう』
彼女は少しだけ表情を緩めた。
『小枝ちゃんは、もしかしたら来ないかも知れない、って音無さんが言ってた。
でも、来るように説得してくれているみたい……』
光のお姉さんの小枝子さんからしたら、きっと古傷に塩を塗り込めるくらいの覚悟が必要なのかもしれない。
何があったか知らないけど、覚悟を決めて暴露して、『はい! 一件落着』ってなんないかしら……。
そうじゃなきゃ、光はいつまでたっても小枝子さんに遠慮する。
あんなノートを見た光の心情を慮ったら、もう頼むから和解して! と願わずにはいられない。
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