☆彡☆★ パンドラ前夜

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「でも、ホントだよ。  光、私だけじゃない。  少なくとも明日集まるメンバーはみんな、光の事、愛してるよ。   光が生まれて来てくれて、本当に良かった、って神にも仏にも誓える。    だから、安心していいよ。  安心して、パンドラ開けなよ」 『……う……グズッ』 「あぁー。また泣いてる? もう、ほら、愛してる~、愛してる~、愛してる~」  節をつけて、おかしな歌を歌った。 「あいしてるぜぇ~、ベイビー」  大昔のロックンローラーばりに雄叫びをあげたところで、さすがに光から声がかかった。 『もう、泣き止んだよぉ! 恥ずかしいからっ。声、受話器から洩れてるから!』  やっと、いつもの光の声が聞けた。 「おやすみ。また明日」 『ん。おやすみ。……また明日』  そうして、パンドラ前日は幕を閉じた。
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