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プロローグ
小学生の頃のオレは、周りの奴等はアホばっかりだと思っていた。
例えば――。
「変身っ!」
なんてことを言いながら、仮面ラ〇ダーの変身ポーズを決めるクラスメイト。
「チェーンジプ○キュア!」
なんてことを言いながら、音のなるステッキを振り回す女子。
「バカだなぁキミたち」
そんな奴らを見ると、真実を教えてやらなければといつも考えていた。
「変身ヒーローなんてこの世にいない。
あんなものは子供だましの作り物じゃないか。
憧れるならもっと現実的に、実在する本物のヒーローにしないと」
――そのころは本気でそう思っていた。
「なんだよ? 本物のヒーローって?」
「フッフッフ。そんなの決まってるじゃないか」
オレは本当に分かっていなったんだ――。
「オレが憧れているのは名探偵! オレは将来、世界一の名探偵になるんだ!」
本気でこんな事を言っているオレの方が、そいつらよりもっとアホなんだって事を――。
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