第六話 ※R18

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 正直、こっちもおかしくなりそうだ。多分ものすごく必死な顔をして、暴走しそうな自分を抑えている。吐き出す息は獣のように荒いし、中心に無視できない熱が集中して、苦しい。  俊哉の呼吸が一段と荒くなってきた。二本の指の抜き挿しをさらに速め、先端の割れ目に爪先を当てた瞬間、そこが弾けた。 「……めちゃくちゃ、出た」  濃い白濁まみれの手を呆然と見つめる。 「当たり、前だろ……っ」  肩で呼吸を繰り返しながら、俊哉はこちらを軽く睨みつける。 「こういうの、久しぶりなんだぞ……少しは、手加減、しろよ……!」  ようやく、彼が自ら指示を出していた理由がわかった。少しずつ、自分を受け入れる身体に慣らすためだったのだ。  いくら初体験とはいえ、あまりな行動に思わず正座して俯いていると、シャンプー混じりの柔らかな香りが鼻腔をくすぐった。俊哉の頭の撫で方は、恋人というよりは子ども相手に近い。 「可愛いな、ほんと」 「可愛いのは、俊哉さんです」 「図体のでかいやつがそうやってしょんぼりしてるとこの、どこが可愛くないって?」  触れるだけのキスが降ってくる。 「……もう、大丈夫だから」  どういう意味だろう? 「ここからは、お前の好きにしてくれていいから」  俊哉は満ち足りた笑みを浮かべる。 「お前に、上書きしてほしい。今までの俺を忘れるくらい、抱いてほしいんだ」  なんて、殺し文句。     
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