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キキーッ!
ドッカーン!
「うへー、またやっちまったぜ」
フロントガラスに張りついた人間を見て、四駆を運転していた男は憂鬱になった。
「ほんと、どいつもこいつも、懲りねえやろうだなぁ」
男は、どう見ても死んでいる人間をボンネットから下ろし、路上に放り投げた。
「これで今月に入って二度目だぜ!」
すぐにパトカーがサイレンを鳴らしてやってきた。
ポリスメンが降りてきて、
「これはお前がやったのか?」と聞いてきた。
その男は平然と、
「あぁ、そうだ。こいつが信号を無視して飛び出したのさ」と言った。
しばらく死体を見ていたポリスメンは、
「仕方ないな。行ってよろしい」と言って、無線で死体回収車の手配をした。
「まったく、車が傷んでしょうがないぜ」と言って、ペッとつばを吐いた。
そして男はドアを閉め、再び走り出して行ってしまった。
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