コ・コ・ニ・イ・ル・ヨ

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「俺ならここにいる」 今度こそ本当に驚いて振り向くと、そこに優希くんが立っていた。 去年の今ごろ、一緒に入学試験を受けた時に着ていたコートとジーンズ、それに黒いマフラーを巻いていた。 「どうして……?」 「ずっとそばにいた」 「同じ電車に乗ってたの?」 「『別れたい』ってメッセージを読んでおまえんちまで行ったら、ちょうどおまえが家から出てきたから」 「尾けてたの!?」 「案外バレないもんだ」
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