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『別れたい』
優希くんへのラインにそう打ち込んだ自分の気持ちが信じられなかった。
本当にそれでいいの?
自分自身にそう問いかけても、私の心からはなんの返信もない。
私は、私自身の心とも不通になってしまったんだと思った。
灯りの消えた部屋でスマホの光をじっと見ていたら心がバラバラになりそうだった。
私は「送信」のボタンを押した。
「送信完了」の表示を見て、すぐにでも優希くんから返事がくると期待したけど、結局その晩、彼からの返事はなかった。
そして私は、予備校を無断で休んで電車に乗った。
どこにもいられなかったけど、どこかへ行きたかった。
私の事を知らないけど、私の事を受け入れてくれそうな場所へ。
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