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全てが変わってしまったと気付いたのは大学受験に落ちた直後だった。
友達や両親は受験に失敗した私を慰めたり腫れ物に触れるように扱ったり色々な反応を示したけど、それはどうでもよかった。
同い年で、一緒の大学を受験した恋人の相馬優希くんだけが私の心に重くのしかかった。
大学の合格発表を優希くんと一緒に見に行ったときのことは一生のトラウマだ。
合格者の受験番号が張り出された掲示板の前で、肩を並べて一緒に受験番号を探した。
「…………」
彼が無言で息を止める声をはっきり聞いた。
私達はお互いの受験番号を知っていた。
だから優希くんが私の受験番号がないことに気付いたのがわかった。反対に、私は優希くんの受験番号をみつけていた。
優希くんが私の手をそっと握ってきた。
「帰ろう」
そう言って優希くんが掲示板の前の人だかりから私を連れ出してくれた。
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