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「私も色々と君の母さんには世話になった。これぐらいの恩返しをさせてくれ。ウィルは自分の出来る事をやればそれで良いんだ、君の母さんもきっとそれを望んでる」
「ゴードン……」
「それに無茶ばかりする君の事だ。全部任せてしまったらとんでもない事態を起こしかねない。彼女も安心して天国に昇れないだろう」
「はあ!?それどういう意味だよ!」
冗談にウィルは思わず声を上げるが、ゴードンは更に茶々を入れる。
「君の行動はいつも危険が混じっててヒヤヒヤものだからな。それで大怪我して病院に連れて行かれた事もあっただろう」
「いつの話だよ……。小さい頃の事だろ。もう俺はガキじゃない、大人だ」
「大人か……」
ウィルの言葉に少し俯くゴードン。
するとその後大きく息を吐いた後、片手でウィルの髪の毛をわしゃわしゃとかき混ぜた。
「そうだな、ウィルももう大人だ!」
「やめろってゴードン!」
髪の毛をかき混ぜるゴードンにウィルは思わず彼の手を払い除けて少し離れる。
「ハハハ……」
それを見て、ゴードンは微かに笑うが、その後すぐにウィルの名を呼ぶ。
「ウィル」
「……?」
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