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それなのにどうして……?
「母さんはどうして俺に今まで直接言わなかったんだ?」
「それは君がまだ子供だったからだ。だけど君はもう高校を卒業した……もう一人前の大人だ」
ゴードンはその後、深く一息を吐くと、はっきりと話し出した。
「ウィル……落ち着いて聞いて欲しい。君は母、フランシス・ラチャンスの本当の子供ではない」
「…………?」
ゴードンの言っている事が理解出来なかった。
「…………え?」
あまりにも理解出来なくて、ウィルは言葉を失った。
本当の子供じゃない……?
今までずっと一緒に家族として過ごしたんだぞ……何言ってるんだ……?
「言っている意味が分からないんだけど」
「全て本当だ……。君とフランシスは血の繋がった家族じゃないんだ」
「そんなの信じられるかよ……!急にそんな事言われて、ああそうだったんですかって素直に信じられる訳ないだろ。……ったく急に大事な話があるって言うから何かと思えば……ゴードン冗談にしても度が過ぎてるぞ」
「…………」
ウィルは苦笑いを浮かべるが、対してゴードンは真剣な表情のまま何も言葉を返さない。
その様子にウィルは段々不安になっていく。
「う、嘘だよな……」
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