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暗い部屋。床には割れたマグカップにお皿。羽が出ているクッション。泥棒でも入ったかと思うほどの現状だがこれをしたのは家主である真辺 造だ。
「俺の子供がエミリアが売られてる許さない、許さない。許さない」
顔にパソコンの光が顔に当たっている。徹夜で瞳は充血していて目の下にはクマができているパソコンの前の椅子に体操座りで座っていてオークションサイトでブツブツ言っている。はたから見たらホラーだ。オークションサイトに載っているのはもちろん人ではなくて人形だ。ふわふわとしたくせ毛の茶髪に茶色の瞳で肌の色が白い五才ぐらいの青い花柄のノースリーブワンピースを着ている可愛い女の子だ。その作った人間がこの家の主人である造だ。造は人形に異常なほどの愛情を向けることで有名で売られるのが何よりも嫌いだ。オークションをガン見して必ず競り落とすように金額が自分の上をいくと金額を追加する。少しして競り落とすと安堵のため息をつく
「ああ、俺のエンジェル。お父さんが競り落としたからね。早く会いたいよ」とパソコンの画面にのっているエミリアの頬にキスをする
「あっそうだ。家に戻った記念にドレスを作ろう。エミリアはどんな服が似合うかな?夏だから涼しい方がいいよね。でも露出が多いのはダメだ。変な男に捕まったら大変だからね」
とさっきのことがよほど嬉しいのかニコニコしながら画面を見ているとチャイムがなった。至福のひと時を邪魔されて不機嫌になるが実はこれでチャイムがなったのは20回目だ。だが造はキレていたため音が聞こえいなかった。ドンドンドンドンとドアを叩いてくる。居留守を使おう。眠いしと思っていると携帯がなった。名前を見ると俺の幼馴染兼アネージャーの真弓(まゆ)からだ
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