食材への志願

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満場一致で私の案が通った。 「真凛ちゃん、フランクフルトだったら300個ぐらいになると思うけど、食材の確保は大丈夫?」 「1体あればいいと思うし、足りなければもう1体付け足せばいいと思う」 この場合、1体って羊じゃなくて人間なんだけどね、みんな羊だと思っている。 「羊まるまる1頭仕入れるとか鬼だな……」 「フレンチのシェフってそんな感じなんだ……」 意味不明な羨望の眼差しで何人か私を見つめているんだけど、もっと美味しい肉なんだけどな。 「肉を詰める腸とか、詰めるための機械とか大丈夫なの真凛ちゃん」 「それは大丈夫。うちに結構性能がいい腸詰機械があるし、詰めるための腸も仕入れた羊から取り出せばいいから」 「マジの腸で詰めるとかすげー!」 「本格的だな!」 「やべ! ワクワクしてきた!」 もうクラスは私の言葉で支配されている。 そう感じた。 この方法を止めることができない。 それでは3人のうち誰かに死んでもらうとしますか。 今はまだ生かしておくけどね。 でもちょっと宣言しておこう。 折角死ぬんだからドラマチックにしておいたほうが楽しいしね。
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