世界の半分以上は、睡眠力だ

人思いに

「好きなのか？」
と、言われましても。
「好きではないよ」
と、言う
「そうなんだ、知らなかったよ」
知りもしなかったけど
「あっちの襖開いてるのなんで？」
「見てもらいたくて…ダメだった？」
「ダメじゃないよ」
「ありがとう」
幸せだった。
すごく幸せだった。
寝てしまいたいぐらいに、幸せだった。
「好きなの？」
「好きだった」
「踊りませんか」
「踊りません」
「わかった、ありがとう」
帰り道。
泣きそうだったけど、へっちゃらでは、なかった。
その人は、笑ってた。
「好きな人は、みんな、俺のだよね？」
どこかで、聞いたことのあることを言っていた。
「うん」
笑って言った。