2人が本棚に入れています
本棚に追加
「秋彦、何を書いているんだ?」
秋彦が手に持っていたペンを回し、机の下に落とした。集中が途切れたかいつもの注意散漫な彼に戻った。
「あ~あ、今日はここまでにしておくか。ん、どうしたシロタ?」
俺は秋彦の目の正面に置かれた紙の束を引き寄せた。
タイトルは『手記鬼島学園保安委員第三代雪春秋彦』。
漢字のみで非常に読みづらい。
「何だこれ?」
「見てのとおり手記さ。ほら、始めてカナタも含めた三人で保安委員入ったとき、俺じゃんけんで手記になったじゃん?」
辿った記憶にそんなものはない。俺はこのことを口に出す。
「え~、酷いな~。俺毎晩頑張ってんのにさ~。何ならシロタ変わってみろって」
最初のコメントを投稿しよう!