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「『佐々倉桜』。俺の前任者だ。去年卒業しちゃったけどね」
「覚えてないな……そんな名前の人いたっけ?」
「お前酷いな……確かに目立たない感じの人だったな。眼鏡かけててお下げで背の低い、クールだけど結構な頻度で廊下に書類まき散らしちゃったりしてたあの人」
「えええ! あの! 髪が真っ黒で、黒ぶち眼鏡で、普段から呪文みたいにボソボソ独り言喋ってたあの暗い人!?」
「言い方……クールとか寡黙とかミステリアスとか他にあんだろ」
珍しく秋彦にまともな忠告をされてしまった。記憶にしっかり残っているが保安委員だったなんて。
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