第1章

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布記子は (ステーキ焼肉言うてへんやん。 ホンマ、おもろいわ。このオカン) と思った。 なんか、そんな義母を見ていると、不安など、吹き飛んでしまう布記子だった。 そして 「ほな行くでー」 と、車を発進させた。 しばらく走って 「おかあさん、私、来週から仕事、変わんねん」 と、布記子は言った。 「あら、そうなんや」 「本格的に仕事していかなアカンと思って」 「そやなぁー。まだ心亜小さいし、大変やなぁ」 「それと…… おかあさん、ウチで一緒に住めへん?」 布記子は前から思っていたことを、口にした。 「え?」 ヨシ子は驚き、考えていたが 「そやなぁー…… そやけど…… 今の家、離れたくないねん。 狭い家やけど、長年住んでるトコやし、オトーチャンとの思い出も、詰まっとるしな…… 心亜とは一緒に住みたいねんけどな…」
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