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 三人は、妹の死を知らなかった。それを伝えると三人共、驚いた顔をした。 「この人は、島田さんのお姉さんでもあり、警察官だ。知っている事があれば、何でも話して下さい」  学生部の事務長が三人に促す。三人の女子学生は互いに顔を見合わせ、首をひねった。 「うーん。どうかなぁ……。確かに祥子ちゃんは、男性関係は色々あったけど、ねぇ」  井ノ元さんは二人の女子学生に、同意を求める。二人共顔をやや顰めた後、少し苦笑いに変わった。  ずっと妹と連絡をとっていなかった私は、分からない事は沢山ある。妹はその間、どんな人生を歩んできたのだろう。  知りたい。心から知りたい。どんな事でも。 「何でもいいの。話して下さい」  すると幸田さんが「ええと」と上を向く。姉の知らない別の顔を妹はもっていたのだ。誰でも二面性を持っている。家族の知らない別の顔があって、当たり前といえば、当たり前だろう。 「一年生の時、斎藤さんって男性と付き合う前だったかな」
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