第3章 初恋の行方

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         ★  授業を終えて帰宅すると、真っ先に親の寝室へと向かい、棚を漁った。  目当ての物を見つけて、それをすぐに床へ広げる。  十年くらい前からあるアルバムだ。  そこには俺がまだ幼稚園や小学校に通っていた頃の写真が収められている。  運動会やら遠足やら、懐かしい風景がそこに並んでいた。  日和の姿が登場するのは、やはり小学二年生以降だった。  そこからさらに過去へと遡り、何か気になるものはないかと探す。  日和の言っていたことが事実なら、俺は日和と出会う前に仲良くしていた女の子がいたはずだ。  
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