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それから世界はすべてが灰色になったように見えたけれど、とにかく季節は巡って、俺は高校生になった。
新しい生活が始まったら心機一転、新しい恋を見つけようと思っていた。
まだまだ心の傷は残っていたけれど、それはきっと時間が解決してくれる――良き出会いが、俺の心を変えてくれる――そう期待していたのに。
どうやら神様はなかなか意地が悪いらしい。
いや、単に俺の下調べが甘かったのか。
まさか、高校でも日和と一緒になるなんて思っていなかった。
進学先が同じだった上、クラスまで被るなんて。
まあ、俺が安易に地元の高校を選んでしまったのが間違いだったんだろうけれど。
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