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自殺転生
自殺転生
the134340th(ホシ)
僕は自分のことが大っ嫌いだ。僕が僕の人生を始めたとき、一体誰を呪っただろう。
両親? 学校の先生? 職場の上司?
いや、どれも違う。なぜならそれは、自分自身だったから。
でも僕は僕なりに、自分を好きになろうとしていた。その結果が、自殺だった。
きっとみんな強さと弱さを、同じ分だけ平等に持っているのだ。僕の場合その強みであり、弱みであるところが、自殺ができるという点だったのかもしれない。
僕は何度も自殺を繰り返す。いい人生が巡り巡ってくるまで。
最初の人生は、まだ中学生だった。僕は何かに取りつかれたかのように、勉強に励んでいた。それが両親に望まれたことだったし、それしか今の僕にはできなかった。でも僕は一度立ち止まって考える。
良い高校に入れたからって、幸せになれるとは限らないんじゃないかって。
いい大学を出れば、幸せになれると両親は言った。
いい人脈があれば幸福になれると、学校の先生は言った。
やりがいがあれば人生は好転すると、夢に破れた人が言った。
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