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僕は1人だ。
「よう!息子!」
ありえない。
「息子?おーい」
ありえない!ありえない!
「聞こえてないのか?
おーい。息子!」
ここは、僕の部屋だ。
ここ数年トイレの時以外は、部屋から出ていないし、毎回ちゃんと鍵はかけている!
出るときも、入るときも!
「おーい。
それ楽しいかい?」
ゲームのコントローラーを持つ手が震えてしまう。
何故だ!何故だ!!
何故、僕の隣に幼女が?
しかも、何故年上の俺を息子扱いしてやがる!
「聞けよぉ~。息子ぉー」
なんだよっ!等々頭がおかしくなっちまったか?
幼女は、緑色の長い後髪を引きづりながら、僕の背中に飛び乗ったり、菓子食ったり好き放題してくれやがる!
だが、数年の引きこもり生活が、あだとなって、話しかけ方を忘れた。
「構ってくれないと、チューしちゃうぞ!うーっ。」
「やめろっ!!」
久しぶりだした声がこれかよ!
僕は、慌てて幼女を振りほどく、そして、布団の中へ逃げ込んだ。
「息子~。
あそぼー?」
「なんなんだよ!?
お前と遊ぶほど暇じゃねーんだよ!」
「息子のケチ!
大地といい!息子はケチだ!」
「ケチでもなんでもいいから!
早く成仏してくれぇー!」
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