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〝絶対幽霊かなんかだ!〟
僕はそう思っていた。
「成仏?
あたい、お化けじゃないよ?」
「はぁ?」
僕は布団から顔を出し、幼女を睨む。
ありえない!なら鍵をかけた部屋にどうやって入ってきた?
その答えは、自ずと幼女から話された。
「あたいはねー。
とある世界からきたんだよー。」
「とある世界?」
「うん!
これからね?私の作った世界で、みんなと遊ぶんだぁー
だから、息子もあそぼっ?
ここに入ればいいだけだからぁっ!」
幼女の左手から亜空間の様なものが開かれ、ここに入れと指をさしてくる。
みんなと遊ぶ?
僕は、世捨て人の様なため息をつく。
「なら、遊んでこいよ。」
「だーかーらぁー。
息子!お前とも遊ぶの!」
「しるかよ!
大体、お前はなにもんだよ!」
その問いが、運命を…
これから始まる旅の幕開けとなろうとは思いもしなかった。
「あたいは、カオス。
原初神でーす」
「母でーす」
「父でーす」
「巡査部長でーす。」
「!?」
開かれるはずの無い扉から、突然家族と警察が突入。
今現状の僕は、かなりまずい事となってしまった。
「とうさん!?母さん!?
そして、えっ?!えっ!?」
「何やってるの!?
その小さな子はだれ?」
「まさか、お前…」
「まぁまぁ。
署で話を聞かせてくれんかね?」
「違っ!違うんだぁー!!」
俺は咄嗟にカオスを抱きかかえると亜空間の中へ飛び込んだ。
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