第1章 混沌。

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〝絶対幽霊かなんかだ!〟 僕はそう思っていた。 「成仏? あたい、お化けじゃないよ?」 「はぁ?」 僕は布団から顔を出し、幼女を睨む。 ありえない!なら鍵をかけた部屋にどうやって入ってきた? その答えは、自ずと幼女から話された。 「あたいはねー。 とある世界からきたんだよー。」 「とある世界?」 「うん! これからね?私の作った世界で、みんなと遊ぶんだぁー だから、息子もあそぼっ? ここに入ればいいだけだからぁっ!」 幼女の左手から亜空間の様なものが開かれ、ここに入れと指をさしてくる。 みんなと遊ぶ? 僕は、世捨て人の様なため息をつく。 「なら、遊んでこいよ。」 「だーかーらぁー。 息子!お前とも遊ぶの!」 「しるかよ! 大体、お前はなにもんだよ!」 その問いが、運命を… これから始まる旅の幕開けとなろうとは思いもしなかった。 「あたいは、カオス。 原初神でーす」 「母でーす」 「父でーす」 「巡査部長でーす。」 「!?」 開かれるはずの無い扉から、突然家族と警察が突入。 今現状の僕は、かなりまずい事となってしまった。 「とうさん!?母さん!? そして、えっ?!えっ!?」 「何やってるの!? その小さな子はだれ?」 「まさか、お前…」 「まぁまぁ。 署で話を聞かせてくれんかね?」 「違っ!違うんだぁー!!」 俺は咄嗟にカオスを抱きかかえると亜空間の中へ飛び込んだ。
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