序章──Xの組織、運命の悪魔──

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「ああ、君達の言いたい事はわかる。確かに生徒会は豊富かつ優秀な人材を保有しており、多少の問題は支障なく解決できる。 だがその問題が多少ではなく、我等の手に余る程のものとなると話は別だ」 「つまり、それ程の異常が確認されたと?」 私の問いへは、苦虫を噛み潰したような表情で返される。……つまり、そういう事だ。 「なるほど……それで、その内容とは?」 「砂の鬼、不死身の化け物に超高速で動く怪物……ここ最近確認されるようになった、異常の目撃情報だ。 『運命の断片達(フェイト・フラグメンツ)』を名乗る”外来者”や悪魔達だけでも手に余るというのに、このままでは人員が減る一方という事態だ」 全て心当たりがある。 イマジン、アンデッド、ワーム…いつからここは仮面ライダーの世界になったのだろうか。 ……いや、原因は十中八九あの組織だ。 「高い実力と成績を示し、かつ特定の組織に属していない君達にしか頼めないんだ。どうか、頼む……!」 彼女から悪性は感じられない。本気でこの学園、この 王都、そしてこの王国を案じているのだろう。 それに彼女の瞳……放っておいたら、どんな無謀を仕出かすか分かったものではない。 「気が変わりました。先ほど言った慈善活動とも一致しますし、生徒会の仕事に協力させて頂きます」 「え?その活動って……」 「本当にありがとう、助かるよ。勿論相応の報酬は用意するつもりだ」 まあ、『Xマジンラー』とやらが関わるとなれば仕方あるまい。 アレをこの世界に呼び込んだのは私の両親…ひいては私にも責任がある。 加えて私的な因縁もある。。 ………さて、ここ最近は出番の少なかったアレを使う必要が出てきそうだ。
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