第三十五幕:太陽よりも輝く虹

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蝉の声で目が覚める。いつもよりも良く寝ている事になる。七夏ちゃんが蝉よりも早く起こしてくれる事もあるからだけど、今日は七夏ちゃんもゆっくりとしているのだろうか。そういえば、天美さんや高月さんがお泊まりに来ている時は、七夏ちゃんもお客様のように楽しく過ごしてほしいと、凪咲さんも話していたな。俺は布団から出て、1階の居間へ移動する。 凪咲「おはようございます」 時崎「凪咲さん、おはようございます!」 玄関先から凪咲さんが姿を見せる。 凪咲「柚樹君、どうかなさいましたか?」 時崎「え!? 凪咲さんが家の外から入って来たので」 凪咲「ナオ・・・主人が忘れ物してて」 時崎「え!? 大丈夫ですか?」 凪咲「ええ。すぐに気付いて届けましたから。あ、朝食は七夏達が準備してくれてますので」 時崎「ありがとうございます! 顔を洗って来ます!」 凪咲「はい」 洗面所で顔を洗って、居間へと戻る。 心桜「おはよー! お兄さん!」 時崎「おはよう! 天美さん!」 天美さんが、食器を並べながら挨拶をしてくれた。民宿風水の浴衣姿と相まってなかなか様になっている。 心桜「ん? どうかした?」 時崎「いや、なかなか様になってるなーと思って」     
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